2012年12月26日水曜日

今年観たモノ聴いたもの

あと5日で今年が終わってしまうなんてビックリ!ですね。昔と違って暮れや正月の特別感は薄まってきているし、今年の正月同様に普通に仕事をしていそうです。生まれも育ちも東京なので帰省とかにも無縁です。(帰省ってしてみたい!)

最近はCDショップに行くことはほとんど無く、AmazonとiTunes Storeで済ませてしまっています。 購入履歴を見れば何を買ったか一目瞭然で面白いですね。 今年はどんなCDやDVDを自分は購入したかな?と振り返ってみようと思います。

Amazon
DVDは100%ここ。CDは価格が安いものだけ選んで買います。欲しいCDも値段が高めの場合は様子見して(平気ですぐに半額くらい下がりますから)、安くなってから。急がない場合は「マーケット・プレイス」で海外の業者からも。基本的に輸入盤、中古でもOK。Kindle経由の書籍も2冊くらい買ってみたけど、読むのがiPad 2なのでちょっと重いのと単価がもう少し安くなれば…。

iTunes Store
すぐに聴きたい場合はこちら。洋楽の古いものとかはもう少し安くしてくれないかな。邦楽はCDよりは安いので、こちらで買うことが多くなりました。iTunes Cardを割引があるときにまとめて購入するようにしています。カードの番号をMacのカメラで一瞬で読み込めるようになったのはとても便利です。

洋楽DVD
最近出たツェッペリンの5年前に1回だけ行われた再結成ライブを収録したDVDとCDのセット。実はあまり期待していなかったのだけど、もの凄いインパクト。 演奏が素晴らしくうまいとかでは無いのにもう理屈抜きでスゴイ!レスポールの正しい弾き方を改めて気付かされました。家ではレスポール・カスタムばかり最近は弾いています。

ストーンズのドキュメンタリー「クロスファイヤー・ハリケーン」はどちらかと言えば「風俗としてのローリング・ストーンズ」という内容で、個人的にはもう少し音楽にスポットを当てて欲しかったなぁ、と思いました。80年代に出ていたヒストリー・ビデオの方が面白かったかも。


洋楽CD
いわゆるディスク・ガイド的な本が結構好きで、時々買ってしまいます。誰もが認める名盤でも意外に持っていないこともあって、これらを見ながらiTunesで試聴して、良さそうだったら買ってみます。旧譜はその時代に聴くからこそ、あるいは一定の年齢で聴くからこそ価値があるというものも少なくないと思いました。


洋楽の新譜もそこそこ買っているのですが、ロック系ではあまり聴き込むほどハマルものは個人的にはありませんでした。ジョン・メイヤーの「Born and Raised」は心地よくてBGM的には聴きましたけど。
今年はいつになくジャズ系のCDを聴いていたような。女性シンガー/ベーシストのEsperanza Spaldingとか、ギタリストKurt Rosenwinkelなどを良く聴いてます。

邦楽DVD
今年は邦楽のライブDVDを沢山観ました。仕事がらみということもあったのですが、今はカッコいいバンドが沢山いますね。

最も感銘を受けたのはサカナクションの去年のライブ「SAKANAQUARIUM 2011 DocumentaLy」。CDも好きでよく聴いていたのですが、このライブの完成度の高さに脱帽です。ディレイの使い方が、ギターを弾く人にはとても参考になりますよ。

高校生あたりと話をすると必ず話題に出る、One OK RockのLive DVDも想像以上に良かったです。演奏うまいし。先日、アマチュアのコンテストを観に行ってきたんですが、このバンドの影響力を改めて感じるような、似たようなバンドが一杯出演してました。


邦楽CD
ドラムが脱退してどうなるか注目していたチャット・モンチーのアルバム「変身」はタイトルそのままに、まるで別のバンドのようなパンクな音作りが◎。

きっと世間的には今更という感じなんでしょうけど、ヒャダインのアルバム「20112012」も買ってみました。仕事先でアニメ系やアイドル系の話も良く出るのでね。何でもありな楽曲とアレンジは聴いていて楽しい作品で、個人的には今年聴いたアルバムではNO.1です。ただ中毒性があって、一晩寝てもメロディが頭から離れないのが怖いくらいです。

そういえば、数日前にたまたまテレビをつけたら、初音ミクのライブをやってました(ミクパっていうらしい)。CGに合わせて、楽器陣は生演奏なんですね。カラオケに合わせて歌うアイドルのコンサート、会場で聴くとどちらがライブ感があるんでしょうか。

多くの音楽に触れていると、いろいろな世代の人と話しができて楽しいし、更にいろいろなことを教えて貰えるので、とても勉強になります。来年もいろいろ教えて下さいませ。

2012年12月20日木曜日

目標ってどんなだったっけ?


ずっと更新できなくてスミマセン。忙しいといえば忙しい、そんな感じ。ここのところ、夏休みの宿題を溜めてしまった小学生のような気分がずっと続いています。家の中でMacの前でウンウン唸っていることが多い中で、ポツリポツリと外出する仕事が入るとちょっとホッとします。

先週は札幌へ行ってきました。3ヶ月連続の北海道。ついにこの冬で初めてのどか雪を見て、久しぶりに廻らない寿司を食べ、帰路では初めてボーイング787に乗りました。


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今年も各地でエフェクター・セミナーのインストラクターをさせて頂きました。いつもいろいろな方々とお話させていただくのをとても楽しみにしているのですが、先日、若いお客さんに質問されたんですね。

「ギターを始めた頃に目標にしていた(ような)ギタリストになれましたか?」

これには唸ってしまいました。
「好きなギタリストは誰ですか?」とかいう質問はいつも非常に多いので、「ジェフ・ベック」と答えることにしているのですが、始めた頃の目標ってどんなだったっけ?

「ジェフ・ベックのようにはなれなかったので、そういう意味ではなれなかったけど、プロとしてずっとやってこれたので幸せです」

と、その場では答えました。

ギターを弾いて生きていきたいとは考えていたと思いますし、「うまくなりたい」とは思っていましたが、「自分の音楽を表現したい」とか、「有名になりたい」とかとはあまり思ってなかったですね。音楽が好きで、ギターを弾くことが楽しいと思っていただけのような気もします。

小学校の低学年の頃は、特に音楽が得意だったわけではありません。スポーツができるわけでも、勉強ができる子供でもありませんでした。かといって悪ガキでは全然ありませんでしたし…。つまり、目立たなくて得意なことが何も無い、心の中にコンプレックスを抱えた、自分に自信が持てない性格の子供だったんじゃないかと思います。

小学校4年の時に、縦笛(リコーダー)がとても上手だった友達がいました。笛をおもちゃにして一緒に遊んでいる内に練習になっていたんでしょう。初めて学校の音楽の授業中に、先生に演奏を褒められたことがあったんです。それまでそんな経験がなかったので、自分にとっては衝撃的な出来事として記憶されたのだと思うのです。その時に、何の取り柄も無い自分はもしかしたら「音楽の才能」だけはほんの少しはあるのかも、と勘違いしたのかもしれません。

そんな子供時代の出来事が自分の中に刻みこまれていて、やがてギターに出会い、のめり込んでいった自分の支えになっていたのかも。いや、それにすがるしか無かったのかも、なんて今は思います。

セミナー中に、

「どうしたらプロになれますか?」

というのもよく尋ねられる質問です。断片的なアドバイスはできたとしても、「こうすればプロになれます」なんていう答えはありません。自分のことを考えても、運が良かったからなんじゃないかとしか思えないのです。

「才能があったから」    いや、それは無い。
「とても努力したから」   多分、それも無い。むしろもっとすべきだった。

打ちのめされるほどのスゴイ才能を持った人に会ったこともありますし、アマチュアの方でもギターがうまい人が山ほどいることも勿論知っています。やっぱり周りに恵まれていたということなんでしょう。プロになってから(いつからがプロなのかはわからんのですが)約30年が過ぎました。何とかやってこれたことをひたすらありがたく思っています。

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そうそう、先月に出版された「BOSSコンパクト・エフェクター・ブック」。この本の中に短いエッセイを書かせて頂きました。もし良かったら読んでみてください。