2012年3月28日水曜日

たった1本のギターで


今日は久しぶりに銀座に行ってきました。忙しいことを理由にしていると何もできないので、午前中だけですけど。Apple Storeは賑わっていましたが、新しいiPadはまだ在庫があったようですよ。僕はiPad2を買ったのが去年の10月ですから、しばらくはこのままです。

来月には譜面を大量に書く必要があったので、五線紙を買おうとヤマハ銀座店にも寄ってきました。昔から五線紙は写真のものがお気に入りで、切らさずにずっと買い続けていたんです。ところが、店頭の五線紙売り場は何だか縮小されているように見え、お気に入りの用紙も売り切れでした。


仕方無く、別の用紙を買って帰るも納得できず、ネットで「五線紙」で検索してみたら…。何と!フリーの五線紙テンプレートが山のように。つまり、それをダウンロードして自分でプリントアウトすれば良いっていうわけ。良く考えて見たら今の時代なら、当然のことなんでしょうが、何故か、(五線紙を買うことは)習慣になっていて、そんなことにも気付いていなかったんです。

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さて、1986年頃の話を書きましょう。

詳しい経緯はちょっと忘れてしまったのですが、僕のところに新たなオーディションの話が舞い込みました。それは麗美(Reimy)さんというアーティストの仕事で、ご本人とマネージャーさんかが千里のライブを観て声を掛けてくださったとのこと。「やっぱりどこで誰に観られてるかわかんないな〜」と思いつつ、オーディションを受けました。

曲はユーミンさん作のバラード「ノーサイド」とアップテンポの「Carry On」という曲だったと思います。で、幸いなことに合格して86年の7月からのライブに参加させていただきました。この時のバンドのメンバーは僕とは波長が合っていたようで、何人かは今でも一緒に仕事をしたり交流があります。麗美さんの仕事は1991年頃まで参加していました。

その頃、僕が使っていたギターはMOONのシェクター・タイプのストラトだったのですが、まともに使えるギターはこの1本しか持っていませんでした。サウンドも弾き心地もこれ以上のものは無いと当時は考えていたので、他に買う必要も無いと思っていたのです。

ところがある日、音が細くなり、低域が全く出なくなってしまい、リペアショップに持って行くと「ピックアップがもうダメになっている、交換が必要」と言われてしまいました。しかも、修理に1週間掛かることが判明。「エー、じゃあ今週の仕事はどうすんの?」ということになって、当時の友達の1人、是永功一君にアイバニーズのギターを貸してもらって何とか乗り切りました。プロのミュージシャンなのにギター1本しか持ってないなんて、今では考えられないかもしれません。

後ろは舞台監督の大城さん。元気かな〜?

結局、そのギターに使われていたシェクターのピックアップはもう製造が終了していていたので、お店で勧められたアクティブのEMGを載せてしばらく使っていました。しかし、その後どうしても新しいギターを買わなければならない事態になるんです。その話はまた今度…。

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そうそう、1986年(85年かも…)に渋谷のLive Inというライブハウスに友達のバンドを観に行きました。千里のバンドで一緒だったベースの竹田弘樹君がやっていた「アネット」というバンド。そのバンドのボーカリストがKANちゃんだったのです。その時は特に紹介もされず、一方的に客席から観ていただけなんですけど。2台のシーケンサーを同期させていて、当時としては先進的なライブだったことや、ピアノを連打しながら歌う「TOP SECRET」がとても良い曲だったことなどを思い出します。(KANちゃんからは、竹田氏の結婚披露宴では同じテーブルだったと何度も言われましたが、記憶に無いんです。ごめんね!)

1987年に、彼がデビューしたことは知っていましたが、1990年からライブに参加して20年以上もお付き合いさせていただくことになるとは、その時は夢にも思いませんでした。本当にありがたいことです。

2012年3月25日日曜日

普通のストラトに見えますが…


この週末もしっかりと仕事してました。今日は曲データのミキシング作業と次号の「Roland Music Navi」の原稿を書いたりしてました。良い天気だったから自転車乗りに行きたかったんですけどね。

昨日は新宿ロックインで4回目となるセミナーを開催。期待の新製品であるGT-100が今回のお題ということもあって、たくさんの方にお越し頂けました。ありがたいことです。


実を言うと、僕自身大きめの音量でGT-100を鳴らすのは初めてで、しかも楽器店さんの店頭でのデモでしたから、サウンドチェックやリハもあまりできずに、本番にのぞんだのです。結果はファットで伸びやかなサウンドで気持ちよ〜く演奏できました。GT-100イイですよ!

この時に使用した写真のストラト、いつもとは違うギターなんです。フェンダーのストラトではありますが、正確には「VG Stratocaster=G-5」と名付けられた、新製品なんです。見た目はクラプトンやジミヘンが使っていたような、ブラック・ボディにメイプル指板のストラトなんですが、GKピックアップという特殊なパーツが追加されていて、テレキャスやレスポール風、アコギや12弦ギターなどのサウンドを、スイッチを切り替えるだけで簡単に出せるギターなんです。しかも、レギュラー・チューニングから変則チューニングにもワンタッチ(←死語?)で切り替えられる、とても便利な楽器なのです。



来月発売だそうです。乞うご期待!

話は変わりますが、「三日月とクロワッサン」という本を 図書館で借りて読みました。 東大の宇宙物理学者である須藤靖氏という著者の爆笑もののエッセイです。


この本の中で「指折り数えて」という章で、日本人が指を使ってものを数えるのに、人に示すときは人差し指から中指、薬指という風に開いていくのに対し、自分で数える時は親指から人差し指、中指…と閉じていく数え方をすると指摘しています。その通りだとは思うのですが、この後者の数え方の場合、「3と7」は形の上では全く同じなのに、自分の頭の中では違う物として認識しませんか?不思議な感じがします。

欧州の人達はゲンコツ状態から親指、人差し指…を開いていく数え方なのだそうです。それだと「4」が難しいと思うんだけどな…。(写真は「3」ということです)



ぶつけた車の修理も完了しました。業者の方には「元のようにはならないかも」と言われていたのに、キレイに仕上がっています。さすがプロの仕事っていう感じです。



次回は久しぶりに昔のこと(History)を書いてみようと思ってます。

2012年3月17日土曜日

DAWと格闘ちう!


ここのところずっと自宅にこもって仕事をしています。ギターとコーヒーを片手にパソコンと格闘の毎日です。

「DAW」とは、「DIgital Audio Workstation」の略で、パソコン上のアプリケーションを中心としたシステムのことをこう呼びます。現在、音楽制作の90%以上はこのようなツールを使用して作られていると言ってもよいでしょう。「プロ・ツールス」というソフト名は聞いたことがあるんじゃないでしょうか?(事実上の業界標準アプリです)

僕自身は2006年からはApple製の「Logic Pro」をバージョン7から現在のバージョン9までずっと愛用しています。それ以前は「Vision」というソフトを15年以上使っていたんですが、その話を書くとちょっと専門的になりすぎるので、いずれということにしておきましょう。

GT-100ももう使ってるよ〜

かつてのレコーディングでは、数多くののハードウェアを組み合わせて行われていました。ミキサー、レコーダー、エフェクター、シンセサイザーなどはプロ仕様のものしか無く、しかも非常に高価でした。近年、コンピューター・ベースのDAWが安価に登場したことで、個人でも手軽に音楽制作が行える時代になっているんですね。カセットのマルチトラック・レコーダーでさえ、20万円近くしていた時代(1980年代前半)を思うと夢のようです。

それとともに、それぞれの専門家が行っていた作業を1人で行えるようになったことは素晴らしいことである一方、「後は専門家に任せた、よろしく!!」というわけにいかなくなっているんです。つまり、作曲、アレンジ、演奏はもとより、プログラミング、ミキシング、マスタリングなどの知識や技術を個人で持つことが必要な時代でもあるのです。


上の写真はPCM-3348という10年程前までよく使われていた48トラックレコーダー。数千万円もしたそうです。

最近はCDによってはクレジットに「All Instruments、Arranged、Mixed&Produced by ○○」なんて表記も見かけるでしょう?で、僕が現在格闘しているのがこの後者の部分。ミキシングやマスタリングは正しい解答など無いに等しいので、余計難しく感じます。もっとも音楽の中の要素(作曲、アレンジ、演奏も!)は全てそうとも言えますが…。

一方、いろいろなレコーディングに参加させて頂くと、レコーディング・エンジニアの皆さんの耳の良さや技術の高さを垣間見ることができます。

もう6年前になりますが、元クリスタル・キングの田中雅之さんのセルフカバーCD「愛をとりもどせ!!」のバック・トラック(伴奏)の制作を担当させていただいたことがありました。ギターを含め、全ての楽器の打ち込みと録音は僕の自宅で行い、ボーカルの録音とミキシングのみ、外部のスタジオで行うという方法で制作されました。これによって自分のミックスと専業のエンジニアさんの作業を比較できるという絶好の機会を得ることができたのです。ミックスの作業にも立ち会わせて頂いたのですが、家での拙い録音素材がCDレベルに仕上がっていくのを見てビックリしたものです。本当に勉強になりました。

Amazonで今でも買えるかも

ミックスが行われたスタジオです


それ以降も知り合いのアレンジャーさんのスタジオなどにも押しかけて、いろいろと教えて頂いたりもしているのですが、まだまだ勉強が足りません。音楽の奥深さは一生掛かっても全てを理解することはできないんでしょうね、きっと。頑張りまっす。

田中さんには打ち合わせやレコーディングで何度かお会いすることができました。もうそりゃロックな人でしたよ。また、同じCDに収録されているトムキャットのTOMさんのセルフカバー=「TOUGH BOY」のオケ制作も担当しているのですが、こちらはご本人に会う機会がありませんでした。残念…。それからこのCD、レコーディング風景のドキュメントDVDが付属しているのですが、ちょっぴり映ってます。

2012年3月11日日曜日

とりとめもなくの3月上旬です

かなり間が空いてしまいましたが、ちゃんと生きてます。3月に入ってからは休み無く自宅にこもって仕事をしています。今のところはかなり忙しい毎日、ありがたいことです。自転車に乗ったり、新しくなったiOSのおSiriで遊ぶ時間も取れないのがちょっと残念です…。

書きたいことはいろいろあるのですが、うまくまとめられなそうも無いので、またまた、困ったときの箇条書きで書いてみます。

・雪の新幹線
2月29日は東京は雪が降って寒かったですね。この日は仕事で浜松へ行く予定になっていたのですが、何となくイヤーな予感がしていたので、車では無く新幹線移動にしていて正解でした。当日の浜松は暖かく、雨も降っていなかったので、しっかり傘をどこかに忘れてきちゃいました。

・懐かしい方々と再会
この2週間で数回、僕の人生の中でも大きなターニングポイントとなった時期にお世話になった方々に会って、食事などをご一緒させて頂きました。昨年から予定していたのですが、なかなか時間が取れずにいたのです。当時の出来事が自分の記憶と微妙に違っていたり、数十年も経ってから知った真実の話など聴けて、楽しい時間を過ごしました。 このブログでも「History」としてときどき昔の思い出話を書いていますが、そんなことを反映した記事を今後も書いていく予定です。

・「The Effector Book」発売
シンコー・ミュージックから発売されている「The Effector Book。マニアックながら、エフェクターや楽器が大好きな人にはたまらない雑誌です。毎号充実した内容で、僕も楽しみに読んでいます。先週発売された新刊は「HI-GAIN DISTORTION」特集で、今回は僕も「BOSS Metal Zone攻略」という記事を担当させて頂いています。いろいろなエフェクターとの組み合わせをテストしてみて面白かったものを紹介しています。是非、読んでみてください。


・ちょっと宣伝
3月24日(土)にロックイン新宿店で注目の新製品「GT-100」セミナーを開催します。生音でGT-100のサウンドを存分に聴いて頂ける内容を予定しています。(内容はこれから考えるんですけどね)詳細が決まりましたら改めてお知らせします。是非!!

・レリック仕様
歩行者用の舗道と車道を区切る円柱型の杭のようなものがあるじゃないですか?夜でよく見えなかったこともあり、うっかり車をぶつけてしまいました。ギターはピカピカなのはあまり好きでは無く、意図的に傷を付ける、レリックと呼ばれる処理をしたストラトがお気に入りなのですが、車はレリックはイヤです。板金の修理代痛い〜。


そういえば先日のツアーで、ステージ上でKANちゃんとすれ違いざまにギター同士をぶつけてしまったことがありました。僕のレスポールはトップにほんのわずかに陥没している程度の傷で済みましたが、KANちゃんのフライングVは大丈夫だったのかな?聞き忘れました。

・忘れないように。
で、ツアーの用の衣装を初めて着たときに撮った写真です。普段着慣れない服ですし、アクセサリー類が多くて着方を覚えられそうも無いので、備忘録的に写真を撮っていました。この格好で町を歩いてみたい気もします。


・実はブログが1周年
このブログを始めたのが昨年の3月10日。翌日に地震があって、いろいろ考えてしまい、何も書けなくなってしまったのはもう随分前のような気もしています。今後も音楽や楽器のことを中心にとりとめも無く書いていくつもりです。よろしくです!!