※ES-8レビューその2はこちら
5月21日(木)には拙著「プロフェッショナル・エフェクター・テクニック 3」が発売されます。今回はBOSS歪み系エフェクターがテーマ。モデル別のサウンドの違いや、他のメーカーとの比較実験などを行う際に、この「ES-8」は非常に役に立ちました。ケーブルを差し替える事無く、多数のモデルを聴き比べられる環境がなければ書けなかったことも多かったですし、何より、パッチ切り替え時の音切れやノイズなどは全く無いことで、正確な判断ができたように思います。この本については後日に改めてご紹介させていただく予定です。(Amazonへのリンクはこちら!)
ES-8でどんなことができるかはBOSSの公式サイトにも詳しく解説されているので、ここでは具体的な画面構成などをご紹介しましょう。
プレイ・モードとエディット・モード
まずは基本的な設定方法から見ていきましょう。ES-8はBOSSのマルチ・エフェクター=GTシリーズなどと操作手順が似てますので、BOSS製品を触ったことがあれば、基本的な操作はマニュアルを見なくても簡単に行えるはずです。さらに、ES-8はエフェクトのOn/Offや接続順序、簡易なコントロール・アサインなどはエディット・モードに入らなくても行えるようになっているんですね。本体の[ DISPLAY/EXIT ]ボタンを押すと、次々に画面が切り替わっていきます。パラメーターを表示するだけでなく、カーソル&「+&-」ボタンで設定を変更出来るというわけです。
・パッチ・ネーム画面
これが基本の画面。パッチ毎にテンポを設定することができます。パッチネームの変更は [WRITE]ボタンを押してから行います。
・Loop On/Off画面
各ループのOn/Offを表示/変更できます。
エフェクトの接続順やパラレル・チェイン(並列接続=複数のエフェクトをミックス)の設定を行えます。また、「キャリー・オーバー」という機能を使うことで、ディレイなどの残響を残したままパッチの切り替えが可能になります。
その他に「コントロール・アウト」の設定画面があります。
クイック・エディット
ここまでの設定はボタンを手で押していましたが、足元に置いたスイッチャーを立ったままでエディットすることができる機能もあります。各エフェクトのOn/Offを行える「マニュアル・モード」が搭載されているスイッチャーは多いですが、ES-8は保存の操作までを足で行えるようになっているのです。これも動画で確認してみてください。
屈んだり、しゃがんだりしなくていいので、各エフェクトの組み合わせなどを演奏しながらテストできます。動画では先にスイッチを長押ししていますが、マニュアル・モードで設定後に [MEMORY/MANUAL]スイッチを長押しでもパッチの保存が可能です。
インプット&アウトプット・セレクト
2系統のインプット&アウトプットでギターの持ち替えや、アンプの切替を変更できます。フット・スイッチなどに切替をアサインすることで、ケーブルを差し替える事無く素早く聴き比べができそうですね。スタジオでJC-120とマーシャルのどちらを使うか、なんて悩んだ時などにも超便利!
バッファーとパッチ・レベル
スイッチャー本体のバッファー・アンプを、ケーブルの接続自体を変更すること無く、内部スイッチで切り替えられます。システム全体を設定することも、特定のパッチだけ変更することもできます。ヴィンテージ仕様のファズやワウ・ペダルなどを使う場合、バッファーを通した後に接続するとサウンドが変わってしまうことがありますが、ES-8ではそのエフェクターを使うパッチのみ、バッファー・オフに設定できるようになっています。
バッファーはインプット部とアウトプット部を別に設定できるこだわりの仕様。アウトプット・バッファーをOnにすれば、各パッチの音量調整もES-8側で行えます。
ボリューム・ループ
ボリューム・ペダルを接続できます。ES-8ではこのループの接続順さえパッチごとに変更出来るので、あるパッチでは歪みの後段に接続して音量調整に、また別のパッチでは最前段に設定してボリューム奏法や歪みの深さをコントロールしたりできます。
また、このループはフット・ボリューム以外のものを接続してもOKです。僕はライブではFV-30Lなどを使うつもりですが、自宅ではジャンクション・ボックスを経由して、第9のループとして利用しています。
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ちょっと長くなったので、強力なコントロール&アサイン機能や、MIDIなどの仕様については「その2」として書くことにします。暫し待たれよ〜。
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