2016年6月3日金曜日

TU-3Wとチューナーの話

 いよいよ「技クラフト・シリーズ」のチューナー=”TU-3W”が発売になります。5機種目の技クラフト・モデルということですね。


主なスペックは以下の通り。
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・技WAZA CRAFT の魂が宿った世界標準のペダル・チューナー。
・定評あるチューニングとプレミアムなバッファをひとつのペダルで両立。
・世界標準のチューニング機能をTU-3 からそのまま踏襲。
・オーディオ回路を新たに設計し直し、今までになくピュアな信号伝達を実現。
・バッファとトゥルーバイパスの切り替えにも対応。
・安心の長期5 年保証。

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ブルーのインジケーターがカッコイイ!


TU-3などと同様に左側のスイッチを長押しすることで「高輝度モード」になります。野外などで使用する場合などに明るく表示させることができます。


詳細はBOSSの公式サイトでご確認ください。

チューナーが無かった時代

 アマチュア時代(1970年代中盤)を思い返すと、便利なチューナーなんていうものは存在せず、ピアノや音叉(おんさ)に合わせて耳でチューニングするしかありませんでした。これが音叉さ!!見たことも無いなんて人もいそうです。


 70年代の後半になると、廉価なモデルが各社から発売になります。BOSS製としては、下の写真の左上の”TU-120”(1978年発売)が第一号機のようですね。最初はLED仕様だったんですね。僕にとっての最初のチューナーは針式のKORG製”GT-6”。購入した時はメチャクチャ嬉しかったですね。


 BOSS製針式モデル(上写真の右上)の”TU-12”が1983年に発売になると、チューナーのスタンダード機としてロングセラーに。個人的にも84年の”TU-12H”(下写真中央)と合わせたら、5台以上は買ったような気がします。(奥は"TU-15"、手前は"TU-80")


 1998年にコンパクト型チューナー=”TU-2”(右)が発売になるとこれが大ヒット。BOSS社内でもこれほど売れるとは思っていなかったらしいですよ。そしてその後継機が現行の”TU-3”(左)というわけです。


ニューモデル=”TU-3W”の特長

”TU-3W”はチューナー機能に関しては従来のモデルと変わらないのですが、色づけの少ないサウンドが持ち味のバッファー回路とトゥルーバーパスを切り替え可能になっています。

 そこで、スイッチャー=”ES-8”を使ってバイパス時にサウンドの違いが現れるかどうかを実験してみました。ES-8のループにTU-3W”と”TU-3”を接続して、ES側のバッファーのON/OFFやTU-3Wのアウトプット・スイッチを切り替えながらサウンドチェックを試みたのですが、チューナー単体を使っているだけではそれほど大きな違いは認められませんでした。後段に多数のエフェクターを接続する場合や、特殊な機材に接続する時に威力を発揮するのではないかと思われます。また、大音量での使用時にはノイズ面でのメリットがありそうです。


バッファーとトゥルー・バイパス

 BOSSのコンパクトとしては初めて「トゥルー・バイパス機能」が搭載されました。バイパス時にバッファー回路を通るか否かを、スイッチ1つで切り替えられる点がユニーク。使用環境によって簡単に切り替えられるので、耳に聞こえるサウンドを基準に選択可能というわけです。前述のように、トゥルーバイパスのエフェクターを直列で多数接続する場合や、ライブ時の立ち位置からアンプまでの距離が遠く、長めのケーブルを使用する必要がある場合はバッファーをOnに、後段にバッファー搭載モデルを接続したり、TU-3Wをエフェクターの最後段に接続する場合はトゥルー・バイパス側を選択するほうが良いかもしれません。因みにトゥルー・バイパス回路搭載のエフェクターも、ほとんどのモデルはエフェクトをOnにした場合はバッファーを通ることも覚えておきましょう。


 ハイ・インピーダンス入力が前提の古いファズやワウペダルの場合は、バッファーをスルー(=トゥルー・バイパス)を選択したほうが本来のサウンドになります。BOSSの”PW-3”や写真のようにファズ・フェイス系を後段に接続する場合は、そのサウンドは激変しますので試してみてください。(絶対的にバッファーOFFが良いということではありませんよ!お好みで選択してね)


 実はこのTU-3Wの回路は通電されていない場合は、スイッチの位置に関わらずトゥルー・バイパスに自動的に切り替わる仕様になっています。電源ケーブルの断線や電池切れなどのトラブル時も信号経路は途切れない配慮がなされているのです。

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まだまだ、ネタ的には書き足りないのですが、長くなってしまったので続きは次回に。お楽しみに!

2016年5月21日土曜日

BOSSの新チューナー=TU-3S登場!

先のドイツで開催されたフランクフルト・メッセでBOSSの新しいチューナーが発表になりました。まずは、見た目もカワイイ"TU-3S"をお借りしてテストしてみました。

“TU-3S”はこれまでの”TU-3”のフットスイッチ部を省略し、小型化&軽量化したモデルです。手のひらに載せてみるとその軽さが実感できます。ノーマルの”TU-3”と違うのは、「チューニング機能のOn/Offスイッチが無いこと」、「バイパス・アウト・ジャックのカット」、「ACアダプターのみで動作」という点。


また、パネル面に傾斜が付けられているところも特徴。


机上やアンプの上、立ち位置から離れた場合など、前方から見たときの視認性がアップしそうです。


他のエフェクターへの電源供給機能はこれまで同様に搭載。2系統のパラレルDCコードが同梱されています。


ボリューム・ペダルやスイッチャーのチューナー・アウトに接続しているユーザーには特にオススメ。エフェクター・ボードの省スペース、軽量化にもつながります。僕も早速ボードに載せてみました。


BOSSのコンパクト型チューナーの人気の秘密は、スピーディーにチューニングを行えるところ。表示が速く、しかもふらつきが少ないので、ライブ時の曲間などで時間の余裕が無い場合でも安心です。プロのユーザーが多いことも納得です。

TU-01も!

また、”TU-01”という新しいクリップ式チューナーも発表になっています。チューニングが合うとディスプレイ全体の色が「白」→「緑」に変わるのでわかりやすいですね。



何と技クラフト・シリーズの”TU-3W”も新登場。こちらは次回の記事で詳しくご紹介しましょう。

2016年5月15日日曜日

ずっと欲しかったモノ

ライブやセミナーなどが仕事のメインだった頃に比べると、ここ数年で家で過ごす時間が圧倒的に増えました。音源制作や原稿執筆など長時間に亘って机に向かってする仕事も多くなってきています。これまで自宅で使っていたイスは、20年くらい前に近所のホームセンターで購入したボロボロのオフィス・チェア。2万円もしなかったように記憶しています。

ホームセンターにて

ニトリやイケア、ホームセンターなどに行った時に、ついつい立ち寄ってしまうのがオフィス・チェアの売り場。高級なワークチェアに腰掛けてみると確かに座り心地は最高です。でも値段はどれも非常に高価(8万円〜20万円)。「エルゴヒューマン」、「岡村製作所」、「ハーマンミラー」というメーカーの製品がこの分野の売れ筋のようですね。特に「岡村製作所」の”コンテッサ”というモデルはそのまま寝てしまえるのではないか、と思えるほどの快適さ。いつかこんなイスが買えたらな〜、などと思ってました。

きっかけは故障!

今年(2016年)の1月頃。4月に発刊予定だった「プロフェッショナル・エフェクター・テクニック 4」の原稿執筆が佳境に入ったある日、これまで使っていたイスの座面の高さ調整がついに出来なくなってしまいました。机にあごを載せるようにキーボードを叩く姿は情けなくて人には見せられません。どちらにしても代わりのイスを早急に購入する必要があり、「エイヤ!」とばかりにポチってしまったのが、ハーマン・ミラーの”アーロンチェア”というイスだったのです。


何故、アーロン・チェアを選んだのか

試座した時に気に入った"コンテッサ"ではなく、"アーロンチェア"を選択したのかは以下の理由からです。

・失敗を恐れたから
いきなりネガティブですが、いろいろと悩んでいる時間が取れないこともあって、レコーディング・スタジオなどで定番のモデルにしておけば安心かと考えたから。でも、15万円もの出費ですから、製品が届くまではドキドキしました。

・夏、涼しそう
楽器を演奏するには、メッシュ仕様は暑い日も涼しそう。これから夏になってどうなるか、楽しみです。

・12年保証
高価なイスではありますが、使用期間を考えれば意外に単年ごとのコストとしては高くないのかも、と考えたから。しかも、メーカーの保証が12年も付いているとのことなので。クルマよりも長い付き合いになりそうですからね。

実際に使ってみて

結論から書けば、ワークチェアと呼ぶに相応しい、仕事に向き合うにはうってつけのモデル。メッシュが体にフィットして、集中して楽器やパソコンに向かっていても疲労感はとても少ない印象です。そういえば、腰痛にもならなくなりました。正しい姿勢が保たれることも影響しているのでしょうか、就寝時の寝付きも良くなったような気がします。

一方、常に臨戦態勢で、どのように調整してもリラックスできるイスではありません。リクライニングは可能ではありますが、固定することはできませんし、ヘッドレストが搭載されていないので、くつろいでの読書やCD鑑賞、ましてや昼寝などには全く向きません。それ用のイスがもうひとつ欲しいかも…。

ひじ掛けの調整

キーボード入力時、机の高さに合わせてアームレストの高さを調整し、左右を閉じることで肘を固定できます。個人的にはあまり使いませんが、座面を前傾姿勢に固定することも可能です。


ギターを弾くときはアームレストを広げて、浅めに座ればOK。どうしても邪魔に感じるなら高さを最低位置まで下げることも可能です。


因みに、レコーディング・スタジオのアーロンチェアはコントロール・ルームに置いてあることが多く、プレーヤー用は写真のようなひじ掛けの無いイスが用意されます。


というわけで、今のところ購入したことは後悔していませんが、使う人によっては評価も異なるかもしれません。個人的には、なるべく大事に長く使っていこうと思っています。

2016年5月11日水曜日

80年代後半の機材

1980年代の後半になると、少しづつですがライブの仕事が増えてきます。大江千里さんや麗美さんの仕事に加え、中原めいこさん、斉藤由貴さん、和田加奈子さん、種ともこさん、などのライブも思い出深いです。

衝撃的な"GP-8"のデビュー

1987年の初頭、世界で初めてのプログラマブル・マルチ・エフェクター=「GP-8」の広告がギターマガジンに掲載されました。本体価格は¥99,800。計8種類のエフェクター(オート・ワウ、コンプ、オーバードライブ、ディストーション、イコライザー、フェイザー、ディレイ、コーラス)を内蔵。これらを自由に組み合わせたパッチメモリー機能、ディレイ前にインサート可能なセンド・リターン端子、MIDIや外部コントローラー端子など、1Uラックにこれらが収められた画期的な仕様で、僕自身もすぐに楽器店で予約しました。発売日(1987年3月27日)にフットスイッチ=FC-100(¥29,800)と一緒に入手して、1992年頃までメインのエフェクターとして使用していました。

当時の機材リスト

で、これがその頃の機材写真です。(各写真はクリックで拡大表示できます)


仕事の内容によって若干入れ替えはありましたが、基本的にはこんなセットでプレイしていました。ラック上からワイヤレス・システム、パワー・ディストリビューター(以上はレンタルで詳細は不明)、Rockmanのオーバードライブ(予備用)、”GP-8”、dbx=“160X”(コンプ)、Procoの”R2DU”(RAT×2台内蔵)、ローランドのディレイ=”SDE-3000”という布陣。歪みはオーバードライブ系はGP-8内蔵、ディストーション系はRATを使い分け。GP-8のダブリング→SDE-3000のロング・ディレイなどもよく使う設定でした。

アンプはセイモア・ダンカンの真空管アンプ="Convertible 100"。これは5本のプリ管がカセット式になっていて(Normal、Classic、Presence、High Gainなど)、組み合わせによってサウンドを変化させることができました。2台のアンプはクリーン・セッティングにしてコーラスでステレオにしています。


足元はGP-8のコントロール用のFC-100が中心。EV-5でGP-8のボリュームをコントロールしたり、チューナー用のアウトの装備など、後のマルチ・エフェクターに継承されている機能は既に備わっていました。右側の黒い箱はRAT用のOn/Offスイッチ、左のFV-100(ボリューム・ペダル)はエレアコ用です。


これはもう少し後に自宅で撮影したラック・エフェクター群。GP-8や160Xの他にレコーディングでよく使ったBOSSの”GL-100”やRocktoronの”PRO GAP”といったプリアンプも写っています。他にも、Roland "DEP-5"、Yamaha "SPX-90"、Sony "MU-R201"、ALESIS "Quadraverb"などなど、空間系を中心に沢山買いました。

GP-8の弱点

最強のマルチ・エフェクター="GP-8"の唯一の弱点は、"FC-100"と本体を接続する専用ケーブルが断線しやすかったこと。80年代のある日、ライブのサウンド・チェック時に断線が発覚し、予備も持っていなかったことで困り果てたことがありました。会場は当時新宿にあった「日清パワーステーション」。「ミュージックランドKEY新宿店」に駆け込むも、そのケーブルは取り寄せになるとのこと。途方に暮れたのですが、何と店頭用の備品のケーブルを貸してくださって、何とかその日のステージを乗り切った、なんてこともありました。多くの人の助けがあって今があることを忘れてはいけませんね。

マルチ・エフェクターの進化

“GP-8”はアンプ・シミュレーター的なものこそ搭載されていませんでしたが、現代のモデルのほとんど変わらない仕様。それだけ完成度が高かったということなのでしょう。その後のフット・マルチ=”ME-5”(1988年)やプリアンプ=”GS-6”(1989年)など、発売される全モデルを購入して愛用していました。その後、僕自身がRoland/BOSSの仕事に関わるようになるとは…。当時は夢にも思っていませんでした。


2016年5月4日水曜日

エレアコ用プリアンプはこれで決まり!~VE-8登場!

BOSSの新製品「弾き語りボーカリストのためのオール・イン・ワン機器」 Acoustic Singer=”VE-8”が発売になりました。ボーカル用エフェクト+ギター用エフェクト+ルーパーが一体化されたこのモデル。演奏ながら歌うことが楽しくなる製品です。


エレアコをライブで使う

レコーディングでは、ほとんどの場合マイクを使ってアコギを録音しますが、ライブに於いては何らかのピックアップを搭載したエレアコを使います。ピエゾ・ピックアップの他、マグネット型やコンデンサー・マイク型もありますが、いずれにしてもマイクで録音したようなサウンドにはなりません。それを程良く「マイク録り」風のサウンドに調整するための「エレアコ用プリアンプ」が各社から発売されています。しかし、この「ピエゾ」独特のサウンドは、ライブ時には音抜けが抜群に良いこともあり、一概には「悪い音」とは言えないところがミソなのです。

VE-8のギター用エフェクト

本格的なエレアコ用プリアンプと比較しても勝るとも劣らない、心地良さとヌケの良さを両立することができるサウンド。最小限のコントローラーですが、「Acoustic Resonance」と「Shape」スイッチだけで多彩なバリエーションが得られます。前者は最小値ではピックアップのピュアなサウンドになり、ツマミを上げていくとアコギらしい響きに連続可変で微調整することができます。「Shape」はギターを4種類のキャラクターに変更できる機能。図太いブルージーなサウンドから煌びやかなサウンドまで、フレーズや使用ギターによって選ぶ事ができます。高品位なリバーブのモード変更(ホールやルームなど)も勿論可能です。


VE-8をアコギ用プリアンプとして使った場合、「ナチュラル」な響きが得られる点がとても気に入りました。ギター本体のキャラクターを殺さずに、演出過多にならない自然なサウンドが得られます。どんな楽器を使っても、ピエゾ・ピックアップからのサウンドは似たような音になってしまいがちですよね。今回、ハイランダー製PU搭載のマーティンD-35とフィッシュマン搭載のギブソンLG-2で試してみましたが、生音の違いがそのままVE-8からの出力で認識できたのには驚きました。


フットスイッチには「CHORUS」と記載されていますが、8種類のタイプに変更可能。しかも3種類まで同時に使用できます。個人的にはソロ用にディレイを使う場面が増えそう。今までライブではBOSSの”AD-8”を使ってきたのですが、今後の仕事ではVE-8に置き換え決定です。


ボーカル用エフェクト

こちらのサウンドもナチュラル。「Enhance」と「Reverb」を掛けるだけで、生声だけよりも心地良く歌うことができます。久々にビートルズの曲とかを歌いまくってしまいました。ギターのコードに追従させてコーラスを付加できるハーモニー・エフェクト(キー指定も可)、プロ・ボーカリスト御用達の”VE-20”でもお馴染みのピッチコレクトや「ラジオ・ボイス」なども楽しめます。瞬時に全てのエフェクトをバイパスできる機能はライブでのMC時に重宝しそうです。


ギターとボーカルのエフェクトの組み合わせをパッチとして50個まで保存できます。

ミキサーとしてのVE-8

弾き語りミュージシャンにとっては、VE-8本体にイヤモニを接続するだけで、簡単にプロ同様の環境を構築できます。ステージで最も重要なモニター・サウンドをPAエンジニアの手を煩わすことなく最良の状態に仕上げることができるのです。ボーカルとギターのバランス、リバーブの調整も手元で行えます。しかも、4系統の出力のアサインも自由自在。歌とギターをパラで別チャンネルに送ったり、イヤモニ側だけにリバーブを掛け、アウトプットではドライ音を出力したり、などと状況に応じた設定も可能です。



チュートリアル・ビデオ

このVE-8の基本的な機能を説明したビデオがYouTubeで公開になっています。上記の映像もその一部です。恥ずかしながら、少しだけ歌ったりもしていますが、よかったらご覧ください。(YouTubeにリンクしています)



2016年2月6日土曜日

新刊が出ます!

ご無沙汰です。2016年はとっくに明けましておめでとうございます。今回は近況報告や告知などです。

プロフェッショナル・エフェクター・テクニック 4

この記事のタイトルの通り、2016年2月19日(金)にシンコーミュージック・エンタテイメントから「プロフェッショナル・エフェクター・テクニック 4」が発売されます。第1弾が「BOSSエフェクターの組み合わせ」、第2弾はマルチ・エフェクター「GT-100完全攻略」、3冊目は「歪み系モデル全41機種研究」だったわけですが、4冊目になる今回はディレイやリバーブなど「空間系エフェクト完全解析」をテーマに執筆しました。


BOSSブランドの歴代ペダルから最新モデル"DD-500"は勿論、Rolandブランドのテープ・エコー「REシリーズ」や往年のラック型モデルも網羅。ディレイだけでなく、リバーブや空間系マルチもチェックしました。勿論、サンプル音源を収録したCDも付属。かなり面白い本に仕上がったと思っています。詳細は後日に改めてご紹介させていただきますね。

Amazonでも予約が始まっているようです。→こちらからどうぞ。


新製品ラッシュ

1月にはRoland/BOSSの新製品が発表になりました。熱烈なファンも多いビブラート=「VB-2」がアナログ回路の「技クラフト・シリーズ=VB-2W」として完全復活。ギター/ベース・プレーヤーでも簡単に使える、メチャクチャ面白いボコーダー=「VO-1」、ベース用マルチバンド・コンプ、と言いつつギターでもバッチリ使える「BC-1X」という、BOSSコンパクト・モデルも3機種の発売が決定しています。順次レビュー記事も書いていこうと思っています。


アンプのニュー・モデルも2機種発売されます。何と、BOSSブランド初のギターアンプ「Waza Amplifier」が登場。クリーン〜リードまでの4チャンネル仕様、「トーン・カプセル用ソケット」対応で拡張も可能、キャビネットのバリエーションも2モデルがラインナップ。これは楽しみ〜!


先日、ライブで「Blues Cube Stage」という60Wモデルを使ったのですが余裕の鳴りっぷり。(写真もBlues Cube Stage)


もっと小さいアンプでも良かったと思っていたところだったので、これまでのラインナップ中では最小、軽量のモデル=「Blues Cube Hot」の発売にも注目しています。今回のモデルは30Wという出力ですが、実際に鳴らしてみるとライブでも普通に使えそうな印象。現場で鳴らす機会がありましたら改めてレポートします。(これはBlues Cube Hotのパネル部です)


スイッチャー=ES-5も!

昨年の「ES-8」に続き、5ループのスイッチャー=「ES-5」も発売予定。「ES-8」ほどループ数が必要ないと考えているならベスト・チョイスになりそうな軽量、小型のモデルです。写真は上側がES-5、下がES-8。2周りくらい小さいですね。「ES-8」に搭載されていたコントローラーやMIDI機能などはほぼそのまま。そして、さらに驚くべきはその価格なんだな〜。しばし待たれよ。



ES-5のデモ・ムービー

その「ES-5」のデモ動画用の音楽制作を担当しました。今回はその動画に出演もさせていただいています。(首から下だけですが)


これは撮影時のボード。実際の録音に使ったエフェクターがセットされています。


撮影風景も何枚かどうぞ。



このブログ、今後もボチボチと更新する予定。今年もよろしくです!

2015年11月8日日曜日

BOSS PW-3 レビュー

 BOSSの新しいワウ・ペダル="PW-3"が発売になりました。ワウは多くのギタリストにとって必携のエフェクターですよね。今回のモデルは、前モデルの"PW-10"が2011年に生産完了になってから、長期の開発期間を経て登場しただけあって、非常にハイクオリティな製品に仕上がっています。主な特徴から見ていきましょう。


外見と概要

 BOSSブランドのワウ・ペダルには、1979年発売の「Rocker Wah」="PW-1"、1991年の"FW-3"(写真右)、2002年の"PW-10"(写真左)というラインナップがありました。


旧モデルと並べると、PW-3が非常に小型化&軽量化されているのがわかると思います。にも拘らず実際に使ってみると、床に対してグリップが安定しているので、踏んでいる間に動いてしまうようなことは全くありません。エフェクター・ボード内にも楽勝で収納できるサイズでもありますね。エフェクトのON/OFFのインジケーターは左右の側面の2箇所に付けられているので、足を上に置いている場合でも、どちらかのLEDが見えるので現状がすぐに確認できます。


前モデルのPW-10は、モデリングされたさまざまなワウ効果を切り替えられたり、同時に歪み系を使用することもできたのに対し、PW-3はシンプルなアナログ仕様のワウ・ペダルになっています。ペダルの可変幅も極めてワウらしい使い易い角度になっています。



同サイズのフット・ボリューム="FV-30L"と比較してみてください。


ワウ・ペダルのON/OFFスイッチは柔らかいと踏んでいる間に切り替わってしまったり、硬いと踏み損なってしまったりと調整が必要なのですが、搭載されているゴムを外したり、付属のゴム片を貼り付けるなどして調整できます。家で裸足で踏んだときに丁度良い硬さにしてしまうと、ライブで盛り上がったときに失敗しますから、自宅ではちょっとスイッチが切り替えにくい、と思う程度に調整するほうが良いと思われます。勿論、ペダルのトルクの強さも変更可能です。電池交換が簡単なのも地味に良いです。

VINTAGE MODEとRICH MODE

 このPW-3の最も優れているところはそのサウンド自身。パネル部のスイッチで2つのモードを切り替えられるようになっています。「VINTAGE」モードでは、額面通りのヴィンテージ・サウンドを手に入れることができます。写真の60年代の「VOX」製のワウとかなり似た質感に感じました。


実は、ジミヘンなどの時代のワウ・ペダル・サウンドにはちょっとした秘密があるんです。ギターから出力された高いインピーダンスの信号を直接ワウに接続したときと、モダンなエフェクター(バッファー内蔵のモデル)を通した後段に接続した場合とでは、動作や音色が異なることが知られています。これは、一部の古い設計のファズやワウだけに見られる現象なんですね。製品マニュアルに接続方法の図が記載されていますが、一般的なギター側の最前段にワウを接続する手法を示しているだけでは無く、このモデルの良さを引き出すためにこの接続順を推奨しているのです。
 しかも、バイパス時には上質なバッファーを通るようになっているので、直列時にエフェクトをオフにしても音が劣化してしまうこともありません。


どのように音が変化するかは、BOSSのスイッチャー="ES-8"の「インプット・バッファー・スイッチ」を使うことで簡単に実験できます。ES-8のループにPW-3を接続し、インプット・バッファーをオフにした瞬間にワウ・ペダルにありがちな耳に痛い帯域の音が削られて、ファットでマイルドな音に。こりゃライブで使うのが楽しみです!


ヴィンテージ・サウンドの追求だけではなく、従来のワウペダルの「低域が無くなってしまう弱点」を払拭した「RICH MODE」にも切り替え可能。バンド・アンサンブルの中でどちらが使い易いか、手に入れたら試してみてください。
 これらに関しての実験を自宅で行い、簡単な動画を作ってみました。こちらも是非、ご覧ください。