2012年1月28日土曜日

おじいさんの時計

初めて自分の時計を持ったのは、手巻き式のセイコーの腕時計を中学の入学祝いに親から買って貰った時。自動巻きはもうありましたが、クオーツやデジタル時計はまだなかったような時代です。大人になったような気分で最初は喜んで付けていましたが、1年もしないうちにしなくなりました。腕時計は自分の性に合わないようで、それ以来何度買ってもしないまま放置してしまいます。

大人になって、代わりに持ち歩いているのが懐中時計なんです。3年位経つと電池切れで止まってしまうのが欠点。2〜3千円くらいの安物なので、時計屋さんで電池交換して貰うのも何だか気が引けてしまっていましたし、時間を確認するだけなら携帯電話でもOKなので、僕にとってはお店で見つけたらついでに買う位のアイテムです。

で、今使っているのはシチズン製の時計。2年前に2千円前後で買ったものですが、ついに止まってしまいました。

購入してすぐに上部の金具が外れてしまい、携帯ストラップを巻き付けて使っていたような状態。また同じような時計を買っても良かったのですが、今回は電池を交換してみようと、ネットで市内の時計店を検索してみたところ、旧市街の「フラワー商店街」に時計店があることを発見。自転車で出掛けてみました。

到着してみると、昔ながらの時計店の佇まい。


店頭に店主らしきおじいさんがいたので、声を掛けてみました。

僕「あのう…」
店主(怪訝そうに)「何ですか?」

こちらは長髪にマスク姿だったので無理もない…。

僕「時計の電池の交換をお願いできないでしょうか?」

すると、

店主(満面の笑みを浮かべてうれしそうに)「ああ、それでしたらすぐにできますよ!!」

と。こんな笑顔を見たのはいつ以来だろう、などと思いながら石油ストーブの匂いがする店内に。待つこと10数分。

店主「ハイ、できました!」(ここでも満面の笑み)

時計を受け取り800円を支払って店を出ました。買い直したら¥2,000、もっと安く電池を交換してくれる店もあるかもしれません。でも、妙にうれしい気分になりました。買い換えなくて良かった〜、 この時計、大事にしようと思います。これだけの話なんですけど…。


で、「大きな古時計」を鼻歌で歌いながら家に帰りました。

13 件のコメント:

  1. 懐中時計っていいですよね。
    私も時間を見るだけなら携帯電話で事足ります。
    学生時代は肌身離さず腕時計を付けていました。
    しかし携帯電話を出しにくい時やカバンにキーホルダー的につけて出かけることもあります。
    ちょっとおしゃれですよね。
    私の時計はカバー付です!

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  2. あっちゃん2012年1月28日 21:29

    いいお話ですね(*^_^*)

    高価なものでなくても、電池交換して時計を大事に使ってくれるということが、お店の方も嬉しかったんでしょうね、たぶん。

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    1. ですね!
      仕事をすること自体が好きということもあるかもしれません。

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  3. アイシクル・ピンク2012年1月28日 21:51

    個人でやっているお店って、こういうふれあいがあって、ステキです☆
    私も最近、やっと「物を大切に長く使う」ことを学びつつあります。

    懐中時計を見る度に、店主さんの笑顔が浮かんできそうですね。

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  4. なんと!偶然にも、昨日懐中時計を3つ買いました!!

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    1. なんと!
      3つの時計の使い方も知りたいです!

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    2. ジーパンのコインポケットに入れて色落ちを楽しむためです(笑)
      因みに本の付録です。ある意味逆にある反面、懐中時計の付録に本がついているのかもしれませんけど、、

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    3. そんな使い方もあるんですね。
      本の付録も最近はスゴイみたいですね!

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  5. 心あたたまるお話^^
    量販店やスーパーのカウンターで電池交換にだすのとは違いますよねー。

    ひとつの懐中時計を通じて、たくさんの小さな幸せと笑顔が生まれましたね。
    もちろん、このブログを見たワタシ達の心にも・・・♪

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    1. スーパーで電池交換できるということも知りませんでした。
      知らなくて良かったのかもですね。

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  6. レスポンス鈍くてスミマセン。
    皆様、コメントありがとう御座います!

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