ここのところずっと自宅にこもって仕事をしています。ギターとコーヒーを片手にパソコンと格闘の毎日です。
「DAW」とは、「DIgital Audio Workstation」の略で、パソコン上のアプリケーションを中心としたシステムのことをこう呼びます。現在、音楽制作の90%以上はこのようなツールを使用して作られていると言ってもよいでしょう。「プロ・ツールス」というソフト名は聞いたことがあるんじゃないでしょうか?(事実上の業界標準アプリです)
僕自身は2006年からはApple製の「Logic Pro」をバージョン7から現在のバージョン9までずっと愛用しています。それ以前は「Vision」というソフトを15年以上使っていたんですが、その話を書くとちょっと専門的になりすぎるので、いずれということにしておきましょう。
GT-100ももう使ってるよ〜 |
かつてのレコーディングでは、数多くののハードウェアを組み合わせて行われていました。ミキサー、レコーダー、エフェクター、シンセサイザーなどはプロ仕様のものしか無く、しかも非常に高価でした。近年、コンピューター・ベースのDAWが安価に登場したことで、個人でも手軽に音楽制作が行える時代になっているんですね。カセットのマルチトラック・レコーダーでさえ、20万円近くしていた時代(1980年代前半)を思うと夢のようです。
それとともに、それぞれの専門家が行っていた作業を1人で行えるようになったことは素晴らしいことである一方、「後は専門家に任せた、よろしく!!」というわけにいかなくなっているんです。つまり、作曲、アレンジ、演奏はもとより、プログラミング、ミキシング、マスタリングなどの知識や技術を個人で持つことが必要な時代でもあるのです。
上の写真はPCM-3348という10年程前までよく使われていた48トラックレコーダー。数千万円もしたそうです。
最近はCDによってはクレジットに「All Instruments、Arranged、Mixed&Produced by ○○」なんて表記も見かけるでしょう?で、僕が現在格闘しているのがこの後者の部分。ミキシングやマスタリングは正しい解答など無いに等しいので、余計難しく感じます。もっとも音楽の中の要素(作曲、アレンジ、演奏も!)は全てそうとも言えますが…。
一方、いろいろなレコーディングに参加させて頂くと、レコーディング・エンジニアの皆さんの耳の良さや技術の高さを垣間見ることができます。
もう6年前になりますが、元クリスタル・キングの田中雅之さんのセルフカバーCD「愛をとりもどせ!!」のバック・トラック(伴奏)の制作を担当させていただいたことがありました。ギターを含め、全ての楽器の打ち込みと録音は僕の自宅で行い、ボーカルの録音とミキシングのみ、外部のスタジオで行うという方法で制作されました。これによって自分のミックスと専業のエンジニアさんの作業を比較できるという絶好の機会を得ることができたのです。ミックスの作業にも立ち会わせて頂いたのですが、家での拙い録音素材がCDレベルに仕上がっていくのを見てビックリしたものです。本当に勉強になりました。
Amazonで今でも買えるかも |
ミックスが行われたスタジオです |
それ以降も知り合いのアレンジャーさんのスタジオなどにも押しかけて、いろいろと教えて頂いたりもしているのですが、まだまだ勉強が足りません。音楽の奥深さは一生掛かっても全てを理解することはできないんでしょうね、きっと。頑張りまっす。
田中さんには打ち合わせやレコーディングで何度かお会いすることができました。もうそりゃロックな人でしたよ。また、同じCDに収録されているトムキャットのTOMさんのセルフカバー=「TOUGH BOY」のオケ制作も担当しているのですが、こちらはご本人に会う機会がありませんでした。残念…。それからこのCD、レコーディング風景のドキュメントDVDが付属しているのですが、ちょっぴり映ってます。
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