2011年5月23日月曜日

レコーディングという仕事

幸せなことに、今まで多くのレコーディングに参加させて頂いてきました。とはいうものの、僕はスタジオ・ミュージシャンとしての仕事よりも、ライブやデモ演奏の仕事の方がずっとメインでしたので、「多くの」とういう表現が正しいかどうかはわかりませんが…。それでも、少なくとも100曲以上がCDの形になって発売されていたはずです。

「少なくとも」という書き方をしたのには理由があります。例えば、タレントさんや俳優さんなど、特に音楽が本業でない方のレコーディングでは、ボーカル・パートの録音以外は、ご本人がいらっしゃらないことが多いので、「ところでこの曲はどなたのための楽曲ですか?」と関係者の方に尋ねておかないと、後でわからなくなってしまうこともあったのです。

ご本人にお会いできた場合も、その曲がデビュー曲で、後で芸名が変わってしまった場合とか、或いは、その楽曲そのものが発売されなかったりすることもあるんですね。完成したCDを頂けることもありますが、そうでないことも半々くらいだったでしょうか。なので、「全部で○△曲参加した」とは自分でも確認できないのです。

更に、レコーディングの仕事はCDとして発売されるものだけではありません。映画、ドラマ、アニメ、演劇、イベントなどに使われる音楽や、テレビ、ラジオのCMやジングルなどの他、あらゆる場所で流れている音楽は誰かによって作曲され、演奏されているものなのです。考えてみれば当たり前のことなんですけどね。

初めてレコーディングした曲がテレビから流れたのを聴いた時は、本当に感動しました。それは、とある製品のCMソング。15秒間だけですが、毎日決まった時間に流れるので、毎日飽きずに見てました。(ビデオ無かったしな〜)

逆に、自分の演奏した楽曲に思わぬところで再会することもあります。何気なく流れている音楽を聴いて、「これ誰の曲だっけ?何ていうタイトルの楽曲だっけ?うーん、思い出せない!」なんてことよくあるでしょう?恥ずかしいことに、自分で演奏しているのにも関わらず、そんなことになってしまうこともあるのです。

例えば、仕事で地方に行ったときのホテルや、どこかのホールの楽屋にあったテレビから流れてくる音楽、「このギター弾いてんのオレじゃん」 なんて数分経ってから気づくこともありました。

初めてのプロとして(?)のレコーディングからもう30年が経ってしまいました。レコーディングの環境は、当時と比べると大きく変わりました。自宅で最小限の機材だけでも、自分の音楽を作ることができる時代。それはかつてアマチュアだった自分が夢みた時代でもあります。この環境に慣れすぎずに、音楽への情熱、演奏する楽しさを持ち続けたいですし、その楽しさを、1人でも多くの人に伝えられたら、と思っています。

今まで他ではあまり書いたことはないのですが、自分のブログページなので、今までの仕事を備忘録として残しておこうかと思いました。それで「Database」というページを作ることにしました。もし、ご興味があれば上のタブからご覧になってみてください。ブログ記事に併せて、そちらも更新していくつもりでいます。

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